オンライン個別指導って何?現役塾講師がオンライン授業を解説します
2020年に新型コロナウィルスが大流行し始めてから、学校での授業がインターネットを使用したオンライン授業になり、小学校から大学、学習塾でもZOOMなどのWEB会議システムを使用した授業形態をとることが増えてきました。
学習塾をお探しの際にホームページなどで「オンライン個別指導」という言葉を見ることもあると思います。
オンライン個別指導って何なの?
なんとなくわかるけどどんなものなの?
そんな疑問に現役塾講師がお答えしていきたいと思います。
私自身も十数年インターネットを介した学習指導にチャレンジし続けてきました。そのあたりの経験も踏まえて解説していきたいなと思います。
1.オンライン個別指導っていつから使われだしたのか?
2.オンライン個別指導とは何か?
3.オンライン指導の現状
4.オンライン個別指導の意義
1.オンライン個別指導っていつから使われだしたのか?
そもそも「オンライン個別指導」という言葉はいつから出てきたんでしょうか?その点からまずは解説していきたいと思います。
特許庁のホームページを調べてみると商標登録されている中で神戸市にあるコム・ジャパンという会社が「オンライン個別指導」というネーミングの商標登録をしています。
登録された年は2013年です。この時期には、関西の学習塾大手「京進」などが、独自のシステムを開発し運用していました。
また英会話では、オンライン英会話が流行りだした時期で、スカイプなどを使用しフィリピンなどにいる外国人講師とつなぎ格安で英会話レッスンができるサービスが一般的に知られるようになっていた時期です。
私もこの時期はスカイプなどで塾に通えない子の学習指導をしていましたが、インターネット回線の速度が遅かったり、WEB会議システムだとシステムの処理が遅かったり、不具合が頻発したりとなかなか使い勝手が悪く、一般的には浸透していない印象でした。
新型コロナが流行る少し前からZOOMが登場し、コロナ禍の自粛期間でのオンライン授業や保護者のリモートワークが浸透する中で、ZOOMの認知度が爆発的に広まり、学校や学習塾でオンライン授業が当たり前になってきたという経緯があります。
2.オンライン個別指導とは何か?
では、具体的にオンライン個別指導とはどんな指導なのかという点について解説していきたいと思います。
この点に関しては、個別指導塾大手の「明光義塾」さんのページでは、以下のように説明しています。
オンライン個別指導とはご自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンを使って、オンライン上で個別指導を行います。 対面授業と変わらない対話型のオンライン授業で、授業時間は対面授業と同じ90分間です。 ※教室によっては、学習相談やカウンセリングも電話やオンラインで対応可能です。
上記のようにパソコンやスマホ、タブレットのようにインターネット回線を使用し、教室で行うような対話型の双方向な授業を行うというのがオンライン個別指導のポイントです。
指導時間や使用システムは違えど大体他の塾でも上記の点は共通していると言えます。
昔は、45分や60分といった短時間でのセッションが多かったのですが、今では、教室で行われる時間とほぼ一緒の設定をしている塾が多いです。先生一人当たりの指導も昔は1対1限定でしたが、今では、ZOOMでもブレイクアウトセッションという機能があり、同一の時間で生徒を個室に分けるという設定ができるため、1対1だけではなく、講師一人に対して複数人の生徒をここに指導するということもできています。
3.オンライン指導の現状
オンライン個別指導の現状はどうなっているのかという点についてここでは解説していきたいと思います。
現状はこれまでに述べたとおり、コロナ禍で急速に認知度が広まったこともあり、ZOOMやマイクロソフトTeamsなどのWEB会議システムの普及により、ビデオ通話などが特別ではなくなったこと。
これに加えスマートホンの普及や高速インターネット回線の使用率の増加もあり、インフラ面も整ってきたことによって当たり前になってきたとも言えます。
一般的な大手の個別指導塾では、オンラインでの授業対応はほぼ行っていますし、家庭教師に関してもオンライン家庭教師といった形で、オンラインによって指導する形態も増えてきています。
このように、学習塾業界では、ほぼ一般的になってきていると言えるでしょう。
基本的には、オンライン個別指導という名称は、学習塾が用いることが多く、生徒や保護者としてはオンライン授業ということが多いと思います。
このあたりの名称は今後さらに広がっていくのではないかと思います。
4.オンライン個別指導の意義
では、最後にオンライン個別指導の意義は何かということについて触れていきたいと思います。
教育機会はすべての人に平等であるべきです。教育の質という面では、学習者である生徒の力量によってレベル差はあっても、学びたいという意欲がある人に対してこの地域では受けることができないということはあってはいけないということです。
学校などは、この教育機会を担保するものと言えますが、学習塾業界を見ると少し違います。
塾は学校と違って民間企業であり、利益を求めます。そのため、どうしても都心部に学習塾が充実していき、人口の少ないエリアは塾自体もかなり少なくなっていきます。
塾で指導する先生という面でも都心部ではハイレベルな大学が多くありますが、人口の少ないエリアでは、大学自体も少なくなり、個別指導塾などで教えることができる先生自体も少なくなっていきます。
このように、実際は教育特に民間教育の現場においては、教育の格差はあります。
この教育格差を埋めるという点においてインターネットを使用した教育というものは打開策となります。東進のように予備校の授業を衛星放送やインターネットで配信し、全国どこに住んでいても同じ内容が受けることができるとか、Youtubeで東大出身の先生の解説が視聴できるなども良い例です。
個別指導の分野においても教育格差を埋めることができるのが、このインターネットを利用したオンライン個別指導と言えます。
今回は、基本的な知識としてのオンライン個別指導とは何かという点について触れていきました。このブログでも今後、オンライン授業やオンライン個別指導の説明を特集していきますのでお楽しみに!!