進路情報BOX

後悔しない進路決定のために押さえておきたい中学入試、高校入試、大学入試別ポイントの整理

中学、高校、大学・・・

人が成長していく上で悩まなければならないのが、進路。

まだ先のことと思っていると知らないうちにやってくる決断の時。

その時に、もっと早くから考えておけばよかったと思わないようにしっかりと準備をしておきたいものです。今回は、進路を選ぶ際に困らないですむ心構えや準備について考えてみたいと思います。

総論として…

1.可能性を狭めないこと

小学生、中高生の子どもたちと話していて思うのは、将来の夢がない子が多いということです。また、やってみたいことがあっても一つくらいしか思いつかないという子も多くいます。子どもの間は、たくさんやりたいことがあっていいと思います。たくさんやりたいことがある中から成長し、いろいろなことを学ぶ中で方向転換をしてもいいということを知ってもらいたいです。

これからの世の中、一人の人の人生でいくつかの仕事をしていくこともあるかもしれませんし、同時に複数の仕事をすることもあるかもしれません。芸能人だとお笑い芸人さんが、俳優をやったり声優をやったりしますし、作家デビューする人だっています。このように、一生一つの仕事をするという考えから同時にいくつかの仕事をするという考え方にシフトしていく可能性も高くなっています。

2.情報を得ること

将来を考える上で知っておいてほしいことは、適切な情報を得ることです。小中学生のお子さんがいる家庭では、保護者が適切なタイミングで情報を与えるべきですし、高校生は自ら調べていく姿勢を身に着けるべきです。ここでの情報とは、中、高、大の学校の情報ももちろんですが、世の中にどのような仕事があり、お金がどのように流通しているのか、どのような資格があれば自分の希望する仕事ができるのかといった将来にわたる情報をしっかりと学ぶことです。また、必要があれば奨学金などの制度も学んでおくべきです。

十分な情報を持っていないと将来に対するイメージが描けず、モチベーションが上がらない、そしてうちは貧乏だから大学には行けないなどとできない理由さがしに走ってしまうことにもなりかねません。

3.世の中の時流をつかむセンスも必要

目先の情報も必要ですが、将来日本がどのように変わっていくかなどといった時流を読む目も必要です。例えば、40~50代くらいのお父さん、お母さん世代からするとユーチューバーといった人は職業ではないと考えるでしょう。しかし、子どもたちの間では立派な職業としてのイメージができています。アメリカでは、広告費がテレビCMよりもネットを通した広告の費用の方が高くなっているようです。昔からアメリカで起こったことが数年後には、日本でも起こるといったことは多くあり、近い将来、ユーチューバーも職業として認知されるかもしれません。

また、「2025年問題」をはじめとした日本の人口問題や労働問題などもしっかりと頭に入れておくべきでしょう。この労働問題から外国人が日本に住み働くことが多くなるかもしれませんし、産業のAI化が一気に進むかもしれません。そうなると英語やプログラミングの技能がとても重要になってきます。今、試験の英語への比重がとても高いことや小学校でプログラミングの授業が始まることはこういったことと関係しているのです。

 

これらの3つのポイントをしっかりと踏まえ、子どもたちや若者たちが自分の将来は自分で切り開けるように導いていくことが必要になるでしょう。では、具体的に中学入試、高校入試、大学入試別にポイントを深めていきましょう。

 

中学入試の受験のポイント

中学受験をするべきか?

近所の公立中学に進学すべきか?

小学生のお子さんがいる保護者を悩ます問題として「中学受験」をどうするか?と言った問題があります。

中学受験を考えるにあたって学校や中学受験制度を知る事はとても重要ですが、今回は、その前段階として知っておいてほしい事をお話していきたいと思います。

1.その受験は子どもが受けたいと思って始める受験ですか?

中学受験を考えるケースとして多いのは・・・

・都心部などで周りが受験勉強を始めるからなんとなく・・・

・地元の公立中学校や公立高校の評判が悪いから・・・

・高校受験がないほうが子どもが楽だと思うから・・・

・兄(姉)も受験したから・・・

などなどこういった理由である事が多いと思います。受験は、お子さんの受験ですが、現状親の受験といった面も大きいのではないかと思います。まずは、本人が受験にチャレンジしたいのかといった事にしっかりと向き合う必要があると思います。その為に子どもに受験という選択肢がある事をわかってもらい、適切な情報を与え考えてもらうことがベストだと考えます。

そうとはいってもやはり、子どもを思えばこそ、可愛いわが子にできるだけ失敗のないレールを敷いてあげたいのはとても理解できます。ただチャレンジする前提があやふやなままでは、成功率はかなり低くなることも知っておかなければなりません。

2.受験はただ合格する為のものではない

中学受験は、ほとんどのケースで公立の小学校が学ぶ以上の学習量を要求されます。算数では、つるかめ算などの特殊算や図形も中学校で学ぶレベルのものまで要求されますし、理科や社会は公立の中学生が学ぶレベルと大差がない事も多いです。

このように小学生に多くの勉強量を強いる受験勉強。ただ受かるためだけといった考えでは、子どもに掛かるストレスは相当なものになります。

ただ考え方を変えてみると・・・

中学受験は勉強を通して、

ひとつの事をやりぬく力(忍耐力と実行力)

しっかりと実につけば、中学でも通用する基礎学力

受験合格まで逆算で考える計画力

など多くのものを得る事もできます。私個人としては、この時期に勉強をしっかり取り組む事はとてもいい事だと思います。お子さんとしっかりと話した上での受験は大賛成です。

 

3.不合格の時のシナリオを用意する

ダメ元で受験という方もいます。ただ子どもは不合格になると必ず、心に大きなダメージを受けます。自分には勉強はできないんだ。どうせ何をやっても無理なんだといったネガティブな感情に支配されかねません。

中学受験は、高校受験や大学受験よりもかなり似通ったレベルの生徒が集まる入試ともいえます。万が一不合格だったとしても次のステップに移行できるように、親がしっかりと考えておいてあげる必要があるでしょう。

中学受験がダメでもそれをバネに高校受験や大学受験で頑張るお子さんもたくさんいます。失敗からさらにたくましくなる意味では、中学受験の失敗も大きな財産となりえます。

 

これらの3つのポイントを押さえてお子さんとしっかりと話し合い、チャレンジしてもらいたいと思います!

 

高校入試のポイント

今回は、中学生とその親御さんに向けて高校受験での進路決定のポイントをお話ししていこうと思います。

高校受験は、義務教育ではありません。高校に行く場合は受験をしなくてはいけません。高校受験と一口に言っても受験する学校はいくつかのパターンにわかれます。

国公立?私立?

・国立高校(ほとんどの場合が難関校)

・公立高校(県立や市立など地元の高校)

・私立高校(難関大学から公立高校のすべり止めまで幅が広い)

・専門学校(主に職業にかかわる学校が多い。学校法人でない学校も)

 

高校からは、学ぶ領域でコース化されていく!

高校は中学までとは違い、本人の興味に合わせて様々なコース化がなされています。私立中学校などでは、難関大学受験を想定した進学コースもありますが、高校では、私立公立問わず、進学コースだけではなく、人文社会系コース(英語、情報などなど)、理系コースや工業科、商業科、農業高校、高専、職業系のコースなどさまざまです。そのコースによってその先の大学、大学の学部選び、就職か否かなどが決まってきます。一度コースを選んでしまうと受験時に違う分野に行きたいと思った時に大きなハンデになってしまうこともあるので注意しましょう。

最近、総合学科という学科編成の公立高校があります。

一般的に総合学科は、職業系の農業学校や商業高校、工業高校に多く、一般的な普通科の高校には少ない傾向にあります。

公立の普通科に近い編成の高校に進学した場合、他府県に引っ越しによって転向する場合、単位の読み替えが難しく転入できる学校がほぼないといったケースもあるようですので、学科選びも注意しましょう

 受験を想定した高校選び~偏差値だけが学校選びの基準じゃない~

高校受験をする子の多くはその先の大学受験を考えているのではないかと思います。大学受験を考えるとやはり偏差値の高い学校に行ったほうが得と考えがちではないでしょうか?

確かに偏差値が高い学校の方が、いわゆる難関大学に合格者をたくさん輩出している傾向があるのは確かです。ただ難関校でなかでの激しい競争にストレスを感じ、思ったような受験ができなかった子も出ています。灘高校や開成高校に通いながらも学校になじめず、通信制に編入といったこともあります。

偏差値が一見低い学校でも指定校推薦枠が充実しているケースもあります。スポーツ校や古くからの伝統校などで、難関大学の指定校推薦枠が多くある学校もあります。受験は、中学高校のように一般試験がメインというわけではありません。いろいろな受験方式があるため、しっかりとした情報収集がポイントです。

 

大学入試のポイント

細かな大学制度ではなく、まず大学受験を迎えるにあたってどのような心づもりをしておくべきかについてお話していきたいと思います。

大学で何を学びたいのか?

やはり大学受験を迎えるにあたって考えるべきは大学で何を学ぶかです。高校生諸君の中には、大学に進学して卒業資格を得て、就職できればいいやと言った考えの人もいるかもしれません。昔は確かにそんな風に、大学にはいって授業もろくに受けずに遊んだりバイトをしてすごしても、有名大学ならそこそこいい就職先に進めたでしょうが、今はそこまで甘くはありません。

国立大学や難関私立大学など偏差値がいい大学に入る事で就職したい企業から努力して受験勉強をしたんだなといったある一定の評価は得る事ができるかもしれませんが、これからは、他の人と同じ事ができるだけでは、企業も生き残りをかけているだけに取りたいと思って思ってもらえるような人財とはなれないでしょう。

ここで大学で何を学ぶのかといった主体性が必要になるのです。

大学は何の研究をしたっていい!!

大学選びで悩みのひとつが学部選びでしょう。文学部は社会に出ても役に立たないから、経済学部の方がいいと言った話しを聞いた事があるかもしれません。理系学部はその分野の研究を深める職業につくことが多いため、文系学部と同じ評価はできませんが、文系学部に限っては、学部によって会社に勤めてから大きな差がつくとか、就職で極端に不利になると言った事はないでしょう。

企業も入社させてからその会社で必要な教育を一から叩き込むので自分のやりたい研究に取り組んでも大丈夫です。その研究の中で社会人として役立つ事を見つけ、就職活動時のエントリーシートや面接で表現できるかどうかの方がきわめて重要だといえるでしょう。

大学受験は情報戦!!

大学受験は、中学受験や高校受験に比べると実に選考方式も多様になっています。さらに年々、選考方式が増えたり、学部や学科が増えたり変わったりすると、それに対応した受験対策もしていかなくてはなりません。指導要領も変わり、ついにセンター試験もなくなっていく時代です。大学の情報や受験に関わる制度を自分でしっかりと調べていく事がとても重要となってきます。

奨学金制度などもしっかりとリサーチ!!

これも情報のひとつですが、奨学金制度もしっかりと調べておきましょう。高校生諸君の中には、私立はお金が掛かるから国公立しか受けないと言った考えの子もいるでしょう。家族思いでとてもすばらしいと思います。

しかし、今は、首都圏大都市圏を中心に受験はとても難しくなってきています。国立1本など限定して果たして受験は成功するでしょうか?

私立大学も奨学金制度を充実させています。早稲田大学を例にすると大学独自の奨学金だけで100種類もあるそうです。さらに給付型の奨学金も拡充される方向にあるため、こういった情報もしっかりと入手し、無茶な受験プランにならないようにしていきましょう。

これらは、大学受験する上では、心がけの一部に過ぎないと思います。ただこういった事を知っているのとそうでないのでは、かなりの違いも生まれるのです。大学受験は人生でそう何度も受けたくないものです。後で後悔しないように十分な準備を余裕のあるうちにしておきましょう。

進路を決める具体的なステップ

1.自己分析をしよう

まずは、将来を考える上で、自分の事をもっと理解することが必要です。

・自分は何が好きか?

・自分は何をしているときが楽しいか?

・自分はどうなりたいのか?

などなど・・・

ジョハリの窓と言う話がありますが、人には

自分しか知らない自己

自分も他人も認識している自己

自分は知らないが他人が認識している自己

まだ誰も認識していない自己

と言うものがあります。まずは自分自身をしっかりと分析し、大学選びなら何を学ぶのか?

仕事なら何をして働くのか?といったものを考える必要があります。

と言ってもどこから手をつければいいのか悩むと思います。本屋さんにいろいろ本があると思いますが、お手軽に診断するのにいいサイトがあります。

自己分析(スタディサプリ)

まずはここで自己分析してみるといいでしょう。

2.情報を集める

自分の事がある程度わかってきた段階で、次に興味に沿って情報を集めて行きます。大学受験の場合でも将来の仕事の情報なども集めておくほうがいいです。職業によっては、資格が必要なものも多く、それによって大学の学部もおのずと決まるケースがあります。大学受験をする人は、仕事のイメージがつかめたら、大学の情報を集めて行きましょう。日本には多くの大学があります。学部の系統である程度絞ったら、まずは、偏差値が高い大学から見て行くといいでしょう。偏差値の高い大学は大抵、昔からの伝統校であったり、国立大学であったりと、実績がある総合大学である事が多いです。研究設備や研究内容、人脈を見ても気に入るものが見つかる可能性が高いと思います。

くれぐれも現在の学力だけで、安易な大学を選ばないように。大学に受かる為の戦略を考える事を優先しましょう。

今、大学生の人は、いわゆる企業研究といった作業を行います。ここでは、単にホームページなどでわかる情報だけでなく、自分の大学の先輩などの人脈も駆使して、現場で働く人の声を集める事も重要です。今はSNSなどもあるのでやりようによれば多くの情報を集める事もできるのではないでしょうか?

3.大学や会社の決定

志望する大学や会社を決めて行きます。ひとつに絞って狙い撃ちする事は、難しいので複数の候補を優先順位をつけながら戦略を立てます。大学受験も就職活動もやたらめったら受ける人がいますが、数打てばあたるといったものでもないのでしっかりと戦略を練るようにしましょう。

 

基本的には、この3つのステップで考えて行けば見つかっていくと思います。自分にぴったりと合った進路決定ができるといいなと思います!!