教育コラム

マンガは勉強の敵? マンガは役に立つの? そんな疑問をまじめに考えてみる

マンガは役に立つの

多くの人が経験があることの一つに次のようなことはないでしょうか?

「マンガばっかり読んでないで勉強しなさい!」

「マンガなんて読んでもろくな大人になれない!!」

と親から説教されたりしたことはないですか?私は、学生時代からマンガが結構好きでした。買い込んで部屋で読むよりは、友達や弟に貸して読ませてもらったり、床屋さんや本屋さんで立ち読みしたり、そんな感じだったので、直接親に怒られることは少なかったですけど・・

学生時代などに子どもに勉強など教えたり、話を聞いていると感覚的にですが、8,9割は親に上のようなことは言われていますね。

今は、

ゲームやユーチューブのような動画、アニメなど娯楽も増えてきたこと

マンガ好きな大人世代が、子どもを持つようになったこと

アニメやマンガ、ゲームなどが主力産業に育ちつつある中で「クールジャパン」などともてはやされ始めた

などもあって、少しずつ様子は変わりつつあります。

では、マンガは役に立つのか?それとも勉強には完全に悪なのか?どっちなのでしょう?

いくつかポイントを挙げて考えてみましょう。

1.ストーリーものという見方では、マンガも小説も仲間

ストーリーもののマンガもありますね。中には、大人が読んでもなるほどとうなるものもあります。小説が活字で主に構成され、ほんの少しの挿絵があるのみ、マンガは絵とせりふや状況説明があるといった違いはありますが、良質なストーリーを作っている人はどちらの分野にもいます。そういう意味では、マンガは低俗だと斬って捨てるものでもないでしょう。

その証拠に、近年では、ドラマもマンガが題材のものも増えてきています。ドラマが低レベル化したという見方もできないではないですが・・

2.マンガも扱うテーマは教育的であるものも多い

小説もマンガも子どもが対象になるものは、「愛」「友情」「命」「生きること」「主人公の成長」などをテーマにしたものが多いです。これは、マンガがイラスト集ではないからです。ストーリーを作るためには何かしらテーマが必要になります。人が人に何かを伝えたいとなると小説でもマンガでも対象が同じ限りは、表現が違うだけで似通ってくるのは当然と言えば当然。

漫画家さんも生活がかかっていますから、売れなければいけません。どれだけデザインがかっこよくても何か心に響くもの(中身)がなければ、読み続けてはくれないでしょう。私も職業柄、子どもと接することが多いので、子どもからおすすめされて最近のマンガも読むようにしています。今、売れているマンガ、「ワンピース」でも、「ナルト」でも根本にあるテーマは「友情」、「愛」などが絡んで「主人公の成長」を描いていませんか?

手塚治虫先生も「命の尊さ」をテーマにした作品が多いです。「ガンダム」も少し読み込めば、ロボットのアクションではなく、「人(旧人類?)と人(新人類?)は分かり合えるか?」といったテーマとも読めるわけです。(ガンダムはアニメとしたほうがいいのかな)

10年以上のスパンで売れ続けているものは、何かしら芯にメッセージ性があるものが多いと言えるでしょう。

3.マンガは想像力を刺激しないのか?

確かに、小説のほうが、文章から頭の中で想像力を働かせて組み立てる要素は強いです。しかし、マンガ自体にその要素はないのか?と言えば、あると言えるでしょう。最近は、漫画家さんも低年齢の子どもだけではなく、中高生や大人までもターゲットにした人も多いですし、設定や物語の伏線を張るなど工夫を凝らす人も多くなっています。そういう意味では、マンガも色々と想像力を働かせる余地はあると考えられます。

4.マンガが扱うジャンルが増えてきた

先ほどのドラマ化する作品が増えてきたといったこととも関係しますが、マンガが扱うジャンルは、多様化しています。ファンタジーもの以外でも、歴史を題材にしたり、職業を題材にするものがあったりと、リアル志向なものも増えてきました。こうしたものの中には、少しの資料と漫画家さんの想像力といった作品もあるでしょう。また、かなり取材をして実際の事件や出来事などを取り入れた作品もあるので、そういったものは、例えば、子どもが色々な職業などを知る、世の中のことを知るといったことにも役立つと思います。

5.中毒性がある点は注意が必要

活字の本もあるといえばありますが、マンガやゲームなどは、特に中毒性が高いです。特に面白いもので、何十巻も話があるものは、読み出すと何時間も読んでしまいます。子どもが、夜中に夢中でマンガを読んでしまうと自律神経などに支障があり、身体に問題をきたすでしょう。そもそも勉強そっちのけで受けるべきテストで結果が伴わないというのも問題です。

6.害があるかどうかは作品次第

マンガ全体が悪ではなく、作品次第だと思います。それは、マンガやゲームだけでなく、小説や雑誌なども同じです。作品によっては、正しく運用できるしかるべき年齢やタイミングなどもあるでしょう。特に成年誌などは、作品自体はいいけど暴力的なシーンや性的なシーンが一部含まれているものも多々あります。

7.大切なのは、マンガをどのように扱うか?

ここまで見てきましたが、大切なのは「マンガをどのように扱うのか」ということでしょう。例えば親の立場なら、生活のバランスをとり、どのように読ませるのか?何を読ませるのか?といったことが必要です。読み方を考えるとマンガも十分に教材となりえます。

この作品から何が読み取れるのか?漫画家さんは何を言いたかったんだろう?そんなことを子どもと一緒に考えると国語の勉強とそう変わりませんね?マンガが面白いのは、小説に比べると連載ものなら、かなりの長いスパンで書いていることもあります。漫画家さん自体が、書くことによってが力だけでなく、作品のメッセージ性も変化がでて成長していることも多々あります。そんなことも子どもと一緒に考えると面白いのではないでしょうか?