教育コラム

映画ビリギャルで学ぶ子どもをその気にさせる方法【注意:映画のネタばれあり】

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有村架純さん、伊藤淳史さんの出演する映画「ビリギャル」

このビリギャル、有村架純さんの演じる「さやかちゃん」や今ノリにノッている吉田羊さんの演じるお母さん「あぁちゃん」も素敵なのですが、やはり、伊藤淳史さんの演じる「坪田先生」が見所だと思います。

伊藤淳史さんの純朴そうでいて、コミカルなキャラも素敵ですが、随所に子どもを伸ばすためのヒントがちりばめられています。

映画であったシーンを振り返りながらいくつかみて見ましょう。

①子どもの可能性を信じぬける

まず、前編通して感じられるのは、子どもの可能性を信じているということ。大人が勝手に子どもの可能性を狭めたり、潰したりはしてはいけないのです。経済的な理由など色々な問題はあるかもしれませんが、可能な限り子どもを信じる姿勢が必要です。

②子どもをその気にさせる明るいノリ

これも全編を通して随所に見られます。進路相談も深刻すぎず(時期にもよるのですが・・・)、せっかくチャレンジするんだから東大なんてどう?イケメンが多い慶應なんてどう?という感じで乗せてしまうのも一つのテクニックですね。暗い顔して、こんな成績じゃFランク大学(この名称もひどいが・・・)も無理と言われたらやる気も起きません。

さらに、子どもの趣味にも大人の方から擦り寄っていく。この姿勢は本当ならすごい。ゲームやマンガ、上手く話題を振りながらも子どもと距離を縮め、上手くいったら「ハイタッチ」までしてしまうノリは堅物なお父さんなどは見習ってもいいかもしれません。

③子どもをその気にさせる提案力

また、映画にも出てくるエピソードに親に逆らっているツッパリ少年の玲司君を説得する方法。名古屋大学出身の弁護士であるお父さんを持つ彼は、弁護士の道に進むことを親に進められています。でも勝手に将来を押し付けられた感のある彼は、納得していませんでした。

そこで坪田先生は、彼にある提案をします。「大学に行って弁護士の資格も取る。でも弁護士にはならない。そっちのほうがお父さんにとって辛くない?」(せりふは少し違うかもしれませんが・・・大体こんな感じです)

さらに、ゲームばかりしている玲司君にスーパーマリオを例えに先ほどの内容を説明しています。この話に同意する玲司君は、大学受験に取り組むことになります。

このように、機転を利かせ、子どもが納得する提案力があるのはすごい点です。お父さんや先生方も社会の中で色々な提案をしていると思いますが、大人の道理や考えで子どもに案外通用しません。子どもの視線で提案を考えると言うのは、意外と忘れがちです。

④子どもと接する秘訣

これは、あるインタビュー記事でみたので、そのまま抜粋します。坪田先生役の伊藤さんのインタビューです。

「坪田先生は、よく『ありがとうございます』とおっしゃる方で、会話の中で僕のことを褒めてくださるんです。話しているうちに、自然と距離が縮まっていきました」

生徒と接する際の秘訣を伝授してもらった。

「塾の生徒と話す時は、相手の目をよく見ること、そして、抱きしめるような気持ちで接していらっしゃるそうです。『これ、0点だったよ。もっと頑張らなくっちゃいけないよ』と生徒に言うにしても、伝わり方は変わりますよね」

確かに、同じ言葉でも、そこにある気持ちが違うだけで全然伝わり方も変わりますね。多感な時期のお子さんをお持ちの保護者の方はぜひ参考にしてみてください!